研究留学を考えているあなた。
こんな悩みありませんか。
良い業績がないから、受け入れてくれるか不安
そもそも、どういう風にラボを選んでいいのかわからない
本記事では、このようなことが気になっているあなたに、
私の経験をお伝えできればと思います。
海外で留学して研究するとなると、より研究室選びに慎重になりますよね。
コネがなく、華々しい業績もない、それでも、良いラボに行きたいですよね。
アメリカでポスドクをしている中で、色々な人を見てきました。
自分でいろいろな失敗もしてきました。
そんな中で気づいた、失敗しない研究留学先ラボ選びの方法をシェアしたいと思います、
ぜひあなたのラボ選びに役立てください。
あなたの研究留学がうまくいくことを願っています。
失敗しない研究留学先のラボの選び方
研究留学候補のラボの直近に出た論文をチェックする
研究留学先候補のラボのPIがコレスポンディングオーサーか確認する。
研究留学のラボ選びで何か一番重要かと考えると、
何を差し置いても、良い業績がでるということ、だと私は考えています。
コネなし、華々しい業績なしで、これからの研究生活に弾みをつけるために、留学先では、良い業績を出したいですよね。
そこで、Pubmedやラボのホームページから、PIの論文をサーチすると思います。
NatureやCell、Scienceが直近で出ているから、ここが良い! と判断するのは、結構危険です。
確認してほしいのは、
コレスポンディングオーサーが、本当にその研究室のPIですか?
強いPIだと、共著でも、たくさんハイインパクトの雑誌に名前が載ります。
なので、有名雑誌に名前が多く載っているということは、判断材料として弱いです。
候補のラボのPIが、コレスポンディングオーサーとして論文を出しているのか、非常に重要です。
昔はいっぱいだしていたのに、今はさっぱりという場合があります。
それでも、大御所なので、ポスドクはたくさんいる。
実際は、共著でラボの威厳を維持しているだけで、ポスドクは疲弊しきっている場所も多いです。
研究留学候補のラボから、論文が出る期間をチェックする
さて、候補先のラボがいくつか見つかったとします。
次に、そのラボからそれくらいのスパンで論文が出ているか見てください。
これも、共著で名前が載っているものではなく、そのPIがコレスポンドである論文のみで知らべてください。
そうすると、そのラボの本当の生産性が見えてきます。
1年で1本出ているのか、5年で1本なのか。
分野にもよると思いますが、あなたの分野で、そのスパンで論文が出る期間としては妥当なのかを加味します。
研究留学候補のラボからでている論文で、ファーストオーサーが同じ人ではないか確認する
さらに注目してほしいことが、
出ている論文のファーストオーサーが偏っていないかです。
ラボによっては特定の人だけ論文を出している場合があります。
これは、
- その人だけが、うまく研究をすすめることができた
- その人が、他の研究テーマを乗っ取っている
- その人しか論文を出すことができない事情がある
こんな場合があります。
偏りがある場合は注意して下さい。
この時点でこのラボを候補から外す必要はないですが、頭にとどめておいてください。
失敗しない研究留学先ラボのしぼりかた
研究留学候補ラボのメンバーに直接聞いてみる
以上を確認して、候補先がいくつか上がってきたと思います。
次におすすめする方法は、直接聞いてみることです。
ラボのホームページがある場合は非常に便利です。
ラボメンバーのメールアドレスが記載されていることが多いので、すぐに問い合わせできます。
内容としては、
ラボの雰囲気や、ボスについて、研究について知りたい。
と聞いてみると良いです。
あまり仰々しく聞く必要はないので、気楽にメールしてOKです。
メンバーからの反応が悪かったら、それも良い判断材料になります。
微妙かもしれません。
あなたがラボに実際に行ったとき、そのメンバーとの人間関係に苦労するかもしれません。
ラボの何人かから情報が得ることができればよいですね。
もし、過去のメンバーに日本人がいたら、間違いなく連絡を取って、話を聞くことをお勧めします。
聞きやすいですし、
日本人が感じることは、今後あなたが感じることと近いことが多いです。
研究留学候補のラボ出身で、独立してPIになった人がいるか調べる
ラボの過去メンバーが記載されている場合は、
過去に在籍していたメンバーが、現在どういうキャリアであるか示されているので、
PIとして独立した人がいるのであれば、直接問い合わせてみると、良いアドバイスが聞けます。
そうでない場合は、そのラボで過去に、ファーストオーサーで大きな論文を書いた人が、独立したかどうかをサーチしてみてください。
これをすることで、PIがポスドクのキャリアをどうサポートするのかある程度予測できます。
もし、そのラボからPIがだれも出ていない場合は、PIへのキャリアを進めるには不利なラボだとわかりますし、
企業へ就職が多いなら、企業とのコネクションが多いです。
これは、過去のラボメンバーがコネクションとして有効になるためです。
あなたの、自分の将来のキャリアに応じて、ここは考えたほうが良い点です。
PIを目指すなら、PIを多く出しているラボに行くのが鉄則です。
研究留学候補先のPIに直接アプライして、探る
以上を踏まえて、いよいよアプライする段階になります。
多くの場合は、お尋ねメールを送ると思います。
結構、このメールを送ることだけで緊張して、冷静な判断を欠く場合が多いので注意しましょう。
ここで意識してほしいことは、そのPIからの反応を冷静に判断します。
- メールの返信は早いのか
- メールの文面はどうか
候補先であっても、あなたが、ラボを選ぶという視点は捨てないことです。
少しでも気になることがある場合、
例えば、メールの文面が非常に高圧的である場合、気をつけたほうが良いです。
ちなみに、一度のメールで返事がもらえないことが多いと思うので、最低2度はメールするだろうと想定して、考えてください。
3回程はメールして問い合わせも問題ないので、数日たって返事がもらえない場合は、再度メールしましょう。
それでも返信がもらえない場合は、ラボで働いたときに微妙である可能性が高いので、次に行きましょう。
PIのメールでの反応が良かった場合、
その候補のラボが有力になってきます。
PIがフェローシップの有無を聞いてくることがあると思います。
学振などですでにお金を持っている場合は、すんなりと受け入れてくれることが多いと思いますが、なにも持っていないことも多いですよね。
そのような場合、PIに、出せるフェローシップがあるか聞くこと、
さらに海外学振など日本のフェローシップも出せるから、協力してほしい
ということを聞いてみてください。
快くサポートしてくれるPIは、実際にラボでも面倒見が良い可能性が高いです。
ここでの反応が微妙な場合は、ブラックな可能性がありますので、
他のラボを検討した方が良いかもしれません。
以上で、大体候補が絞れて、研究室選びが終わったことになります。
気になる場合は、さらに繰り返して、深堀していきましょう。
研究留学先を決定する前に、少し考えこんでしまっているあなた、
研究留学のメリットとデメリットを解説【無名ラボ出身のPhDが感じること】 をご覧いただけると、
究留学のメリットとデメリットを再確認できます。
研究留学先ラボ選びのまとめ
留学先ラボを選ぶために、
- そのラボからでた論文をチェック(PIがコレスポかは重要)
- 論文が出るスパンをチェック
- ファーストオーサーが同じ人ではないかチェック
- 候補先ラボメンバーにメールして情報収取
- PIにメールしてPIの反応をチェック
- 決定
以上の1から5を繰り返して、良いラボを見つけてください。
これからの研究に弾みをつけるためには、現実的に、なるべく良いラボに行きたいですね。
少しでもお役に立てば幸いです。
研究留学先を探すのに迷っている方はご連絡いただければ、直接ご相談にのります。
より詳細なことをお伝えできると思います。なお、研究留学が決まって、不要な教科書や専門書がある場合は、
医学書・医学専門書、看護・薬学などの教科書・専門書の専門買取サイト「メディカルマイスター」で買い取ってもらいましょう。研究留学の資金の足しになりますよ。
英語が心配で、研究留学に踏み出せないあなたには、 研究留学に必要な英語力に関して解説します をご覧ください。
さて、ラボ探しで疲れたあなた、筋トレ行ってリフレッシュしましょう。
ポスドクの方、研究者の方に筋トレをおすすめする理由を 【人生を楽しむ】筋トレがポスドクの人生を劇的に変える!!【人生転機】 に解説しました。そちらもぜひご覧ください。
それでは、今日もありがとうございました。
コメント
とても感じの良いサイトですね。デザインも良く安心して読みすすめます。
リード文が特に気に入っています。
私も記事を書いていますが、毎回リード分を書くのに格闘しています。
このサイトは、きっと多くの方に役に立っているのだろうと感じています。
これからも更新を楽しみにしています。
研究のお仕事を、がんばって。
珈琲工房サントス 瀬崎様
ご丁寧なコメントいただきありがとうございます。
励みになります。
少しでも誰かの役に立てればと思います。
引き続きお楽しみいただけるよう、記事を更新していきますので、
またご覧いただけるとうれしいです。